こんぶ と ペットボトル

ある梅雨の晴れた日に、犬種図鑑をぺらぺらとめくっておりました。
普段はチラ見もしないのですが、その日はどうにも、犬欲を抑えられずにおったのでございます。


そこにおわしますは、熊だかキツネだかよく分からない生き物。
いや、イヌなんですが。
その名も、



「スキッパーキ」



まあ、昔飼ってたコロ(雑種、享年12)にそっくり!
それが私と彼との出会いでございます。あっけないもので、一目惚れです。


色々調べましたところ、信頼できそうなブリーダーさんのところに、一匹余っている仔がおりました。
スキッパーキの魅力たるや何ぞかと連日熱く語り、家族の了承を得ておりましたので、
これは好機と、すぐさま仔犬見学に行って参りました、昨日、8月1日。


そう、私が彼との初対面を果たしましたのは、つい昨日なのです。
待っておれよ、「あお君」とやら..!


***


片道4時間、車をかっ飛ばしてブリーダーさんのもとへ。
迎えてくれたのは、一列に並んでぴょんこぴょんこと跳ねる、黒い物体!
噂では聞いておりましたが、ここまで面白い生き物だったとは...
見ていて全く飽きません。何なのおまいら、イヌなの?


ブリーダーさんにご挨拶をしつつ、仔犬のケージを観察。
この時、誰にも言いませんでしたが、そのコロコロ具合に興奮のあまり、鼻血噴きそうでした。秘密です。


さあ、と伸ばした手に、あれよあれよと群がる、コロコロの仔犬たち。
なんじゃい!と手にしがみついてくる仔、テロン、とお腹を晒す子...
2か月ともなると、もう個性がはっきりしております。


そんな中、一向に動じない黒い塊が一匹。
「マイペースですねぇ。」「この子があお君です。」



(°Д°)



写真の通り、ひたすら凍らせたペットボトルを抱きしめ、まったりしておりました。


抱きかかえても臆せず、ペットボトルを見つめ。
ケージに戻せば、ペットボトルのところに駆け寄り、抱きしめ。
兄弟に耳をかまれても臆せず、ペットボトルにアゴを置き。


とにかく「凍らせたペットボトルを抱きしめること」に注力する彼を、私は迎える決心をしたのでございます。